自民党憲法改正草案の危険性と3原則に反する変更点とは? – 考察と提言

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はじめに

日本国憲法は、現代日本を支える重要な法的枠組みとなっており、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原則を掲げています。

近年、自民党が提出した憲法改正草案について、様々な議論がなされています。

本稿では、その草案の変更点と背景について説明し、その危険性について考えます。

また、読者の皆さんには、論理的思考力や文章力を養い、社会的課題に向き合うための力を身につけることを提案します。

 

自民党の憲法改正草案の主な変更点とその背景

自民党は2012年4月に「日本国憲法改正草案」を発表しました。

この草案では、現行憲法から大幅な変更が加えられています。具体的には、

  • 基本的人権や公共福祉などに関する条文で「公益及び公の秩序」への配慮や制限が追加される
  • 国家緊急事態条項が設けられ、内閣総理大臣や国会議員らが非常時に特別な措置や決定を行えるようになる
  • 国防軍(自衛隊)が新設され、集団的自衛権や海外派兵が可能となる
  • 教育基本法や教育勅語などへ言及し、「愛国心」や「伝統」への尊重が求められる
  • その他は以下表参照。

と、なっています。

項目自民党の憲法改正案現行の日本国憲法
天皇元首として明記象徴として明記
国旗日章旗に明記規定なし
国歌君が代に明記規定なし
元号規定あり規定なし
平和主義自衛権明記、国防軍の保持を規定戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認を規定
領土の保全等規定あり規定なし
国民の権利義務「公益及び公の秩序」に変更、新たな規定あり「公共の福祉」を規定、新たな規定なし
選挙区人口を基本とし、行政区画等を総合的に勘案して定めることを提案人口を基準とし、行政区画等を勘案して定めることを規定
政党新たな規定あり規定なし
緊急事態条項新設を提案規定なし

参考:

詳細情報:1. constitution.jimin.jp 2. jclu.org 3. tokusuruinfo.jp 4. jimin.jp

 

これらの変更点は、日本国憲法が持つ3つの原則である国民主権、基本的人権の尊重、平和主義に大きく反しています。

以下では、それぞれの原則と自民党改正草案との関係を見ていきます。

 

変更点が人権や平和主義などの憲法の3原則にどのように影響するか

まず、国民主権とは、「政治上支配者であること」と「政治上被支配者であること」両方であって初めて成立します。

しかし自民党改正草案では、「公益及び公秩序」という曖昧な基準で個人や集団から政治参加や表現活動等々多くも制限されかねません。

また国家緊急事態条項では、「非常時」という曖昧さもあります。この場合政府・与党・官僚等々少数者だけで決定したことでも、国民の意思に反しても強制的に実行される可能性があります。

これは国民主権の否定にほかなりません。

 

次に、基本的人権の尊重とは、人間が生まれながらにして持つ尊厳や自由を保障することです。

しかし自民党改正草案では、「公益及び公秩序」や「伝統」などの名目で、個人や集団の人権が侵害される恐れがあります。

例えば、「愛国心」や「道徳」を教育することは、多様な価値観や思想信条を持つ人々に対して不当な圧力や差別を生む可能性があります。

また、「公益及び公秩序」という言葉は、政府や裁判所の裁量によって解釈されるため、恣意的な判断で人権が制限される危険性があります。

これは基本的人権の尊重の否定にほかなりません。

 

最後に、平和主義とは、戦争を放棄し、武力行使をしないことです。

しかし自民党改正草案では、「国防軍」という名称で自衛隊を明記し、集団的自衛権や海外派兵を認めることで、武力行使の範囲を拡大することを目指しています。

これは日本国憲法第9条で規定された平和主義の否定にほかなりません。

 

まとめ - 自民党の憲法改正草案についての所感

以上のように、自民党が提出した憲法改正草案は、日本国憲法が持つ国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原則に大きく反しています。

草案には、個人や集団の人権が侵害される恐れのある条文が含まれており、国民主権が否定される可能性があります。

そのため、この草案には慎重に対処する必要があります。

私たち一人ひとりが、論理的思考力や文章力を養い、社会的課題に向き合うための力を身につけることが大切です。

 

詳細情報:

1. constitution.jimin.jp 2. jclu.org 3. tokusuruinfo.jp 4. jimin.jp 5. constitution.jimin.jp 6. jclu.org 7. tokusuruinfo.jp 8. jimin.jp 9. ja.wikipedia.org 10. constitution.jimin.jp 11. w.atwiki.jp 12. ja.wikipedia.org

 

おまけ

日本の国会とは…?

 

日本の国会は、衆議院と参議院の2つの議院から成り立っています。

議員は、衆議院が480人、参議院が245人の計725人で、定数は法律によって決められています。

国会は、一般には毎年1月の第1月曜日に開会し、6月の第3金曜日まで通常会期が設定されています。

ただし、必要に応じて臨時会期が招集されることもあります。

国会では、法案の審議や質問主意書、決算委員会などが行われます。

法案の審議は、衆議院や参議院の委員会で行われ、その後本会議での審議が行われます。

法案が成立するには、衆議院と参議院の両方で可決される必要があります。

また、内閣総理大臣は、国会で答弁を行うことが求められる場合があります。

これを「国会答弁」といいます。

答弁は、その場で直接行う「即答」と、後日文書で答える「書面答弁」の2つがあります。

国会の議事進行は、議長や副議長が主導し、議員が討論を行います。議員は、質問や意見、提案を行い、時には激しい論争も展開されます。

国会は、日本の政治を担う重要な場であり、多くの人々が注目しています。

テレビなどで生中継が行われることもあり、国民が国会の様子を確認することができます。

 

日本の国会は、東京都千代田区霞が関地区にある国会議事堂という建物で開催されています。

国会議事堂は、総工費が1,000億円を超える国内最大級の公共建築物で、1952年に完成しました。

国会議事堂は、大きな円柱が特徴的な円形の本館と、2つの別館で構成されています。

本館には、衆議院と参議院の議場があります。また、2つの別館には、委員会室や議員会館があります。

本館は、高さ70メートルの円筒形の中央タワーを中心に、円形に設計されています。

外壁は、白い花崗岩を使用し、大きな円柱が特徴的なデザインとなっています。また、本館の上部には、高さ96メートルの鐘楼があり、国会開催時には「国会議事堂の鐘」が鳴らされます。

国会議事堂は、東京駅から地下鉄で約10分程度の場所にあり、周辺には日本の政治や経済の中心地である千代田区内には多くの官庁や大手企業が集中しています。

 

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